しわ・シワについて
老化すると肌に現われるしわ。
しわの有る無しで若々しく見えるのか、あるいは老けて見えるのか。
全く印象が変わってきます。
形成外科、美容外科の分野では、このシワに対しての
さまざまな治療が行なわれています。
しわのできる場所、しわの種類によって適する治療法が違ってきます。
外用薬による治療
●レチノイン酸
◆仕組みと特徴
しわ治療の代表的な外用薬といえばレチノイン酸での治療です。
薬としては、日本ではまだ認められていないため、
医師による自家製剤のみです。
レチノイン酸はビタミンAの一種で、
表皮に作用して肌のターンオーバーを促進します。
真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成も促進し、
高いしわの改善率をあげています。
◆注意点
効果が高い分、刺激もあり、赤くなったり皮がむけたり
副作用がでることもあります。
必ず医師の指導の下、肌のコンディションを
チェックしながら治療を進めましょう。
ピーリングによる治療
●ケミカルピーリング
酸の力で皮膚表面の角質をはがし、新しい細胞を形成
◆仕組みと特徴
ニキビやシミ、小じわなどの治療として
主流になってきたケミカルピーリング。
ピーリングは、酸の力で皮膚表面の角質をはがし、新しい細胞を形成します。
ピーリングを行う酸には、いろいろありますが、
現在では角質層のごく薄い部分に作用する、
弱いAHA(フルーツ酸)と呼ばれるものが主流となっています。
酸を皮膚に塗布し、皮膚表面の角質細胞間の結合を弱めて、
角質層の表面を傷つけずに薄くはがしていきます。
古い角質の除去や毛穴づまりなどの改善に有効で、古い角質を取り除く作用で、
肌の老化とともに増える薄いシミやくすみ、小じわなどの改善も期待できます。
また、継続して月に1〜2回、5〜6回繰り返すのが、理想的です。
また、ピーリング後は有効成分が肌に浸透しやすい状態。
ビタミンCのイオン導入などを行うと肌の深部まで浸透します。
ニキビやしみの治療には特におすすめです。
◆注意点
同じ酸でもその強さは濃度とpHで変わり、人によって反応は違います。
つまり肌にはそれほど個人差があるものなのです。
特に日焼けしにくい人は刺激を与えると色素沈着を起こしやすく、
特に注意が必要です。
きちんとした知識をもった経験豊富なドクターの元で治療を行うことが大切です。
またピーリングの後は角質層が薄くなり紫外線を吸収しやすく、
乾燥しやすい状態になっています。
日焼け止めや保湿剤などでの充分なケアが必要です。
注射による治療
●コラーゲン注入
◆仕組みと特徴
私たちの肌の真皮層にあり、肌の弾力やつやを保つコラーゲン。
これが年齢とともに減少して、肌のハリがなくなり、
しわやたるみとなります。
そこで、真皮内に直接コラーゲンを補強し、
内側から肌を持ち上げ、シワを消そうという治療法です。
牛の真皮のコラーゲンを精製したものを
溶液として注射し、小じわをとる方法です。
眉間のしわ、目尻のいわゆるカラスの足跡そして頬と上唇の堺の溝など、
手術のつり上げの効かない部位に効果的です。
◆注意点
しかし注入されたコラーゲンはやがて吸収されてしまうので、
3〜6ヶ月ごとに繰り返し注射することが必要です。
牛というと、狂牛病の恐れはと心配されるかもしれませんが、
今のところ素性のしれた牛しか使ってないので、その心配はないようです。
ただし、約3%の割合でアレルギー反応を起こしますので、
治療の数週間前に必ず皮内テストを行います。
●ヒアルロン酸注入
◆仕組みと特徴
ヒアルロン酸は多糖類で、すべての生体内に生まれつき
存在している物質です。
体内でヒアルロン酸は、皮膚にボリュームを与えたり、
関節に弾力性を与えるなど、重要な役割を担っています。
また、皮下組織内でヒアルロン酸分子は水と結合して
ボリュームを作り出したりします。
この成分をジェル状に加工したものを皮下に注入し、
シワやたるみの改善に応用する治療法です。
感染の恐れやアレルギーの心配もほとんどありません。
◆注意点
注入されたヒアルロン酸はコラーゲン同様に吸収されてしまうので、
6ヶ月〜1年ごとに繰り返し注射することが必要です。
●ボトックス
◆仕組みと特徴
ボトックスとは、シワをつくるとなっている筋肉を麻痺させて、
シワにならないようにします。
額や、眉間、目じりの表情ジワの解消に有効です。
注入後、筋肉がつっぱたような、動きにくい感じがすることもありますが、
実際に効果が現れるのは3日目以降。その効果は3〜6ヶ月が目安です。
◆注意点
ボトックスは表情じわを緩和させるものですから、
表情がでにくくなります。
きちんと説明を受けて理解し納得して治療を受けましょう。
また、頻繁に長期に繰り返し使用していると、
効果が出にくくなるという報告もあります。
レーザー治療
外科的なフェイスリフトに変わるシワとり法として、
レーザー治療が注目されています。
次々と新しいレーザー機器が開発され、技術も飛躍的に進歩しています。
レーザー治療には、1回ずつの治療効果は小さくても皮膚を傷つけない療法
「ノンアブレイティプ」と、皮膚の表皮を剥ぐなどして傷つけるが
ほとんどの場合1回の治療で済む療法「アブレイティブ」があります。
●ノンアブレイティブ
皮膚の表皮を剥ぎ取ることなく、表皮の下にある真皮の再生力に働きかけます。
小じわに効果があります。
1回の治療で劇的に変わるわけではなく、治療期間の間隔を
空けながら6〜10回の治療が必要です。
そのぶん1回の治療のリスクが少ないといえます。
気になる痛みは、少しチクチクする程度の痛みか無痛です。
治療後はお化粧をして帰宅できます。
レーザー照射後は紫外線ケアを徹底して行う必要があります。
紫外線ケアを怠ると、色素沈着が起きることもあります。
◆種類
Ndヤグレーザー、ダイオードレーザー、ダイレーザーなど
●アブレイティブ
レーザーの熱でやけどを起こさせ、表皮や真皮の一部を剥ぎ取り、
皮膚細胞の再生を促します。
表皮層は角質層まで生まれ変わり、真皮層でもコラーゲンが増加して活性化され、
小じわが大幅に改善されます。
しかし治療直後は、皮膚が炎症を起こし強い赤みが約3ヵ月ほど続きます。
1週間は感染症を防ぐテーピングが必要なため、外出できないと考えましょう。
◆種類
ウルトラパルス炭酸ガスレーザー、Erヤグレーザー
ラジオ波治療
高周波の一種であるラジオ波を真皮層、皮下組織に送り込み、小じわを改善します。
◆種類
ポラリス、サーマクール
外科的治療
化粧品、外用薬、注入などでの治療では解決できない顔全体のたるみや
シワの最終的な手段として外科的な手術があります。
●皮膚のたるみをとるフェイスリフト
こめかみから耳前部、耳たぶを取り囲むようにU字型に後ろに回り、
耳の後ろまで切込みを入れます。
そして、皮膚を皮下の脂肪組織からはがして引き上げ、
皮膚を吊り上げて、余分な皮膚を切除し、縫い合わせます。
また、切り込みの範囲が小さいものをミニリフトと呼びます。